2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

池澤夏樹『塩の道』(書肆山田)

旅人の詩集である。旅についての本ではなく、旅人についての本。 旅人というのはつまり一番だまされや すいたぐいの人間で、もう少し先に何 かあると思って一生でも歩きつづける 詩人は、このように静かに言い放つ。波の打ち寄せる海をみて歌い、珊瑚礁の上…