いや、おどろいた。これは新展開ではないかしら。すくなくとも、こういう話はこれまでになかった。五郎がなぜか砂丘を登っているという、意表外かつ謎めいた光景。ここから作品ははじまる。こんなマンガだったっけ?食事の場面は、いつもながらに美味しそうだ。けれど、そんなこんなを通過したうえでの、ラストのあのひとコマ。余韻が残る。
内田百ケンにも似た、夢空間のリアリティ。コショウのちからを、五郎は「ラーメンに感じる」。なぜいつも、かれのモノローグは、こんなふうにおかしいのだろう。おかしく思えてしまうこと自体が、ふしぎというか。しかもそれらのいくつかは、このマンガのなかでしかユニークには響かないような気さえする。そも、ゴロちゃんはほんとうに砂丘になんて行ったのだろうか。じっさいには彼は、井之頭公園でハトにエサでもあげながら、ボーっとしていたのではなかろうか。すべてはズボラな奥様の見る、夢のなかのおはなしだったりして……。
次回作は九月ごろを予定しております、とのこと。