インドネシアの食文化

ここ数年で何度かインドネシア料理を食べに行ったり、インドネシア人の友人と交流したりしているきっかけで関係する本についても読むようになっている。阿良田麻里子『世界の食文化6 インドネシア』(農山漁村文化協会)があまりに面白く(四方田犬彦が紹介しているベトナムカンボジアラオスミャンマーの巻もよかった!)、これと間瀬朋子、佐伯奈津子、村井吉敬編『現代インドネシアを知るための60章』(明石書店)と友人の話を読んだり聞いたりしているだけで、テキストファイルのかたちで作成し始めたメモがコットンキャンディーのようにふくらんでいく。

未整理のままだけど、少しだけ箇条書き風にしたものを以下に記す。上記・阿良田麻里子の本に多くを負っているので、その本に詳しく記述があるものについては*のマークを記した。

サンバル…マレーシアやシンガポールなどマレー系の文化圏では食べられているが、どこの国の起源かは不明
最近ではできあいのサンバルも浸透してきた 手作りは日持ちはしない
小エビのペースト…サンバルの材料の一例 インドネシアには液体の魚醤はない*
クルプック 一部の種類をのぞき家では普通作らないが、街で廉価で手に入る。日本では「インドネシアのえびせん」として紹介されることがある一方、エビ味でない味もある*
KFC・マックにもポンプ式のサンバルが置いてある
KFC・マックにもサイドディッシュとしてライスがある*
→パンはあくまで軽食という認知が広まっており、そのためライスとフライドチキンを出すというローカライズ戦略が採られた*
→“パンや麺を食べても、米なしでは食事とはみなさない”
エス=ポデンなどかき氷にはフルーツだけでなくアボカドを入れることも
料理はひと皿にすべて盛ってもまったくマナーとしてOK
食べる時は手が多い。インドネシアではお箸は使わない。左手は宗教的にも好まれないものの、左手が不浄であるという認識は変わりつつある
空心菜(kangkung) 東南アジアの多くの国で炒め物に使われる
イスラム教の強くない地域では、「コーランは酔っぱらうのを禁じているだけで、酔っぱらわなければ飲んでもいいのだ」などとおおらかなことを言ってお酒を飲むひともいる*
“皿に料理を重ねてディスプレイするのはオーセンティックなパダン料理レストラン以外では見たことがない”
アイスの食べ方として、アイスクリームを食パンに挟んで食べるひとがけっこういる
アチャール インドネシアのピクルス
Rujak Buah ピーナッツソースをかけたフルーツサラダ
コリアンダーは葉はあまり使わない、料理の仕上げ程度。クトゥンバルという名で種の部分をスパイスとして使うことが多い*
サラパン 朝食とほぼ同義の言葉

おまけの写真として、自分で作ったサンバル炒め。具材は、茄子、小松菜、にんじん、黄パプリカ、ネギ、にんにく、厚揚げなど。