柘榴はペルシア語では「アナール」と呼ばれ、省略形の「ナール」は「火」という意味も含む。目にも鮮やかな真紅の柘榴は真っ赤に燃え盛る火とも通ずるところがあるためであろうか。ペルシア文学では宝石箱やルビーは言わずもがな、麗人の唇や胸、血の涙(号泣して涙を流し尽くしたさまをこう表現する)、人が微笑むさままでも柘榴に喩える。
佐々木あや乃「色彩豊かな宝石箱でおもてなし」沼野恭子編『世界を食べよう! 東京外国語大学の世界料理』(東京外国語大学出版会)

アルメニアパキスタンなどなどの文学や映像作品のなかでは時おり触れる果実、ざくろ。生のままを自分でカットして食すというのは一度もしたことがなかったのだけど、スーパーで発見したので思わず購入してしまう。

コンフォートにして、プレーンヨーグルトに添えてみる。